お年賀完全ガイド

松の内のうちに、
両手で差し出す

玄関のチャイム、おせちの匂い、『本年もよろしくお願いします』。お年賀は、年の最初に顔を合わせる人へ渡す手土産です。松の内はいつまで?相場は?寒中見舞いとの違いは?三賀日のマナーを、お祝いの専門家Annyがやわらかく整理していきます。

監修

本記事は、ギフト・お祝いの専門メディアを10年以上運営し、年間50万件以上のギフト選定実績を持つ 株式会社ギフトモール が監修しています。年始の贈答文化・地域差・現代の訪問マナーを、伝統と現場の両面から扱います。

この記事でわかること

お年賀は松の内(関東1/7、関西1/15)までに贈る新年の挨拶の手土産。相場1,000〜5,000円、のしは紅白蝶結び『御年賀』。

お年賀の由来

お年賀は『年神様への供物』が源流です。かつての日本では、新年に各家を訪れる年神様を迎えるため、鏡餅や御神酒を供えました。親戚や恩人の家を訪問する際に、その供物を分かち合う形でお供えを持参したのが起源とされ、江戸時代には商家同士や武家同士で年始の挨拶に手土産を携える習慣が広まりました。

明治以降は庶民の間にも定着し、年始回りに菓子や酒を持参するスタイルへ。戦後の高度成長期には百貨店のギフトコーナーで『御年賀』のしが普及し、現代の形になりました。

本質は『新年の挨拶に、手ぶらでは来ない』というささやかな気遣いです。高額な贈り物ではなく、1,000〜3,000円の菓子折りを片手に訪問し、短く挨拶を交わす。その軽さが続いてきた理由でもあります。

松の内の期間(関東と関西で違う)

お年賀を渡せる期間は『松の内』。この区切りが地域で違うのが、お年賀の最大のつまずきポイント。

地域松の内寒中見舞いに切り替わる日
関東・東北・九州1月1日〜1月7日1月8日〜立春(2月4日頃)
関西1月1日〜1月15日1月16日〜立春
沖縄旧暦1月1日〜1月15日(旧正月)旧暦1月16日以降

関西で育った方が関東の取引先に渡すときは、関東の松の内に合わせて1月7日までに。関東の方が関西の実家に帰省するなら、1月15日まで余裕を持てます。迷ったら早いほうに合わせるのが無難。

年始回り(親戚・友人宅訪問)は、三賀日(1月1日〜3日)に集中しがち。仕事関係の訪問は1月4日以降、松の内の最終日までが一般的です。

相手別の相場

お年賀はお中元・お歳暮より軽めが基本。『気持ちの挨拶』で、物量で勝負するものではありません。

相手相場おすすめ
両親・実家2,000〜5,000円地元の名物・好物・年始らしい和菓子
義実家3,000〜5,000円やや格を上げて老舗菓子・地酒
親戚・家族1,000〜3,000円みんなで分けられるお菓子詰め合わせ
友人・知人宅訪問1,500〜3,000円おしゃれな焼き菓子・ワイン
上司(個人宅訪問)3,000〜5,000円老舗の和菓子・ブランド日本酒
取引先(会社訪問)3,000〜5,000円会社で分けられる個包装
仲人・恩師5,000〜10,000円老舗の特別感ある品
ご近所(マンション内等)500〜1,000円タオル・洗剤・小菓子

お中元・お歳暮を送っている相手には、お年賀は軽め(2,000円程度)で充分です。三大贈答(お中元・お歳暮・お年賀)を全て揃える必要はなく、お付き合いの深さと頻度で『どれを欠かすか』を判断します。

のしの書き方

お年賀ののしは、紅白蝶結び(花結び)の水引が標準。蝶結びは何度あっても嬉しい祝い事に使う結び方で、お年賀・出産祝い・入学祝いと同じ系統です。

表書き(上段)の選択肢:

下段には贈り主のフルネーム。連名の場合は、目上の人を中央にして右から左へ。夫婦の連名は夫の名前をフルネーム、妻は名前のみを左側に。会社名を入れる場合は右上に小さく会社名、中央に代表者名。

のし紙の掛け方は『外のし』(包装の外側にのし)が手渡し用、『内のし』(包装の内側にのし)は配送用。お年賀は手渡しが基本なので外のしが正式です。百貨店・ギフトショップでは購入時に『お年賀でお願いします』と伝えれば無料で対応してもらえます。

喪中のときは『寒中見舞い』へ

自分または相手が喪中の場合、お年賀の形式は避けるのが作法です。『おめでとうございます』『御年賀』というお祝いの表記自体を控え、寒中見舞いへと形を変えます。

自分が喪中の場合:お年賀も年始回りも控えめに。どうしても訪問するなら、のし無しで品物を持参し『本年もよろしくお願いします』と静かに渡します。喪明けを待って改めて贈る選択肢もあります。

相手が喪中の場合:元日〜松の内の訪問は控え、寒中見舞いの期間(関東1月8日〜、関西1月16日〜立春まで)に伺います。『寒中御見舞』『寒中御伺』と表書きし、のしは無地の短冊か白紙。派手な包装は避け、日持ちする食べ物・お茶など実用的な物を。

双方が喪中の場合:立春を過ぎてから『余寒見舞い』として贈る、または春のお彼岸に別の形で挨拶を整える方法も。無理に挨拶品を用意せず、状況を見ながら柔らかく対応します。

喪中はがきを年末に受け取った相手には、松の内を過ぎてから寒中見舞いを出すのがマナー。お年賀の贈り物も同じ考え方で時期をずらします。

何を贈る?定番の品

お年賀の基本は『消えもの』。食べて・使って無くなる物が、相手に物の置き場所の負担をかけません。

お菓子

最も定番。老舗の和菓子(羊羹・どら焼き・最中・カステラ)、ブランドの焼き菓子(マドレーヌ・フィナンシェ・クッキー詰め合わせ)、年始らしい紅白饅頭・干支を模した上生菓子。年始は甘いものが重なるので、和洋どちらかに振って選ぶと被りを防げます。

お茶・コーヒー

煎茶・玉露・紅茶・ドリップコーヒーなど。個包装の『日本茶ギフト』は1,500〜3,000円で選びやすく、目上の方にも失礼になりません。コーヒーは若い世代の家庭向き。

お酒

日本酒・ワイン・焼酎。年始は特別感のある銘柄を選ぶと喜ばれます。相手が飲まない家庭では避け、事前にお酒の有無を確認しておくのが安全。

海苔・昆布・乾物

目上の方・年配の方に好評。『よろこぶ(昆布)』の縁起物としても人気。保存がきき、料理に使える実用性が高評価。

洗剤・タオル

ご近所・マンションの新年挨拶向き。500〜1,000円のコンパクトな洗剤・タオルセットが気軽で、相手に気を使わせません。

カタログギフト

相手の好みが読めない場合の保険として。ただし目上の方にカタログは『選ばせる』印象で軽く見られることも。親しい間柄・若い世代向きです。

年始の挨拶に、ふさわしい一品を

Annyでは、老舗和菓子・ブランド焼き菓子・日本酒・コーヒーなど、お年賀の定番ギフトを500円〜10,000円の価格帯で幅広く用意しています。のしの表書きも『御年賀』『御年始』『賀正』『寒中御見舞』に対応し、無料でお付けします。

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避けたい品・タブー

お年賀でも、一般的な贈答のタブーは共通して守ります。

とはいえ現代は『相手が気にしないなら気にしない』の流れが強まっています。若い世代・親しい家族には実用性優先で選んでOK。儀礼的な間柄・目上の方への訪問では、念のためタブーを避けるのが安全です。

訪問マナー

お年賀を持って訪問するときは、訪問のマナーも連動して押さえます。

訪問時間

10時〜12時、14時〜16時が無難。食事時(12時〜13時、17時〜19時)と早朝・夜は避けます。元日は朝食後の10時〜11時、三賀日は昼間、1月4日以降の仕事先は業務時間内に合わせます。

事前連絡

必ず事前に『○日の○時頃にお伺いしてもよろしいですか』と連絡を。突然の訪問はどんなに親しい関係でも避けます。特に年始は相手も帰省や来客で予定が詰まっています。

訪問時の服装

スーツ・ジャケット・きれいめの普段着が基本。元日や仲人宅など格式ある訪問は、女性は落ち着いた色のワンピースやスーツ、男性はネクタイ着用も。親しい家族宅なら普段着でもOK。

玄関での挨拶

コートは玄関に入る前に脱ぎ、手に持って挨拶します。『あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします』と一礼してから、お年賀を差し出します。

お年賀の渡し方

玄関先で帰る場合は玄関で、家に上がる場合は応接間に通されて腰を下ろしてから。紙袋から品物を出し、のしの表書きが相手に向くよう両手で差し出します。『ほんのお年賀ですが、お納めください』と一言添えて。紙袋は相手に渡さず、持ち帰るのが正式な作法です。

滞在時間

玄関先なら5〜10分、家に上がった場合も30分〜1時間以内で切り上げるのがマナー。お茶を頂いた後、頃合いを見て『そろそろお暇します』と立ちます。

訪問しない・郵送するケース

現代は訪問せずに郵送・宅配で済ませるケースも増えました。

遠方の実家・親戚、業務多忙な取引先、お互いに高齢で訪問が難しい、感染症への配慮、そもそも会う機会を設けにくい。どれも正当な理由で、郵送すること自体がマナー違反ではありません。

郵送するときは、松の内までに届くよう12月30日〜1月4日頃に発送。配送日指定で『元日着』『1月2日着』を選ぶと気持ちが伝わります。

送り状を同封して『新年のご挨拶にお伺いしたいところですが、ご挨拶に代えて送らせていただきます。本年もよろしくお願い申し上げます』と一言添えるのが丁寧。電話やLINEでの事後フォロー(『年始のご挨拶、送らせていただきました』)も好印象です。

時期を逃したら

松の内を過ぎてしまっても、挽回できる挨拶の期間がちゃんとあります。

時期表書き備考
松の内が明け〜立春(2/4頃)寒中御見舞/寒中御伺関東は1/8〜、関西は1/16〜
立春〜2月末余寒御見舞/余寒御伺地域共通、全国どこでも

『御見舞』は同格以下の相手、『御伺』は目上の相手に使う、という使い分け。表書きを変えれば、お年賀で用意していた品物をそのまま贈れます。のしの水引は紅白蝶結びのままで構いません。

寒中見舞い・余寒見舞いの時期は、お年賀と違って『訪問』の必須度が下がります。郵送中心で、一言メッセージを添えて送る形が自然。年末に喪中はがきを受け取った相手にも、この時期に寒中見舞いを送るのが作法です。

ビジネスでのお年賀

会社同士・取引先間のお年賀には、個人宅訪問とは違うルールがあります。

訪問日は1月4日の仕事始め以降、松の内(1月7日)までが標準。相手企業の業務が始まってからでないと受け取る担当者がいません。事前に『○日の午後、新年のご挨拶にお伺いします』と連絡を入れ、受付を通してアポを取ります。

品物は3,000〜5,000円の菓子折り・日本酒が定番。社員で分けられる個包装、日持ちするもの、匂いの強くないものを選びます。のしは『御年賀』、下段は『株式会社○○ 代表取締役 山田太郎』の形式。連名で『営業部一同』などもOK。

渡すときは『本年もどうぞよろしくお願いいたします』と短く、先方の業務を長引かせない配慮を。滞在は15分程度に抑え、長話は避けます。

最近は企業方針で年始のお年賀を廃止・配送化する動きも。公務員・一部上場企業・銀行などは法令や社内規定で受け取れない場合があります。必ず事前に『お送りしてよろしいか』を確認するのが鉄則。

松の内までに、気持ちをきちんと

Annyでは、家族用の和菓子セットからビジネス向けの格式ある日本酒まで、お年賀の定番ギフトを豊富に揃えています。のし『御年賀』『御年始』『寒中御見舞』に対応、配送日指定で松の内までに確実にお届け。

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お中元・お歳暮との違い

三大贈答と呼ばれるお中元・お歳暮・お年賀は、贈る時期と意味合いで整理すると迷いません。

お中元お歳暮お年賀
時期7月上旬〜8月中旬(地域差)12月上旬〜20日頃1月1日〜松の内
意味夏の感謝1年の感謝新年の挨拶
相場3,000〜5,000円5,000〜10,000円1,000〜5,000円
のし紅白蝶結び『御中元』紅白蝶結び『御歳暮』紅白蝶結び『御年賀』
届け方配送が主流配送が主流訪問が正式

お歳暮を送っている相手に、翌月また高額なお年賀を持参するのは重複感が出ます。お歳暮を送った相手へのお年賀は2,000円程度の軽い菓子折りか、そもそも省略する家庭も多数。三大贈答の全てを揃える必要はなく、お付き合いの頻度とパターンで選んでいいのです。

お中元・お歳暮についてより詳しく知りたい方はお中元・お歳暮完全ガイドもあわせてどうぞ。

よくある質問

お年賀はいつまでに渡す?

松の内の間。関東は1月1日〜7日、関西は1月1日〜15日です。迷ったら早めの関東基準に合わせると失礼になりません。

相場はどれくらい?

家族親戚1,000〜3,000円、友人1,500〜3,000円、上司・取引先3,000〜5,000円、仲人恩師5,000〜10,000円。お中元・お歳暮より軽めが基本です。

お年賀とお年玉の違いは?

お年賀は大人同士の新年挨拶の手土産、お年玉は大人から子どもへのお小遣いです。起源は同じですが、現代は役割が分かれています。

のしはどう書く?

紅白蝶結び、表書きは『御年賀』『お年賀』『御年始』『賀正』。下段に贈り主のフルネーム。

喪中のときはどうする?

お年賀は控え、寒中見舞いに切り替えます。関東は1月8日以降、関西は1月16日以降、立春(2月4日頃)までに贈ります。のしは無地か白の短冊で。

何を贈るのが定番?

消えもの(食べ物・飲み物)が基本。老舗の和菓子、コーヒー・紅茶、日本酒、海苔・昆布、洗剤・タオル。日持ちするものを選びましょう。

タブーの贈り物は?

刃物、ハンカチ、靴・靴下・下着、くし、緑茶(地域による)、現金や金券(目上には)など。親しい相手なら気にしないケースも増えています。

郵送してもいい?

現代は受け入れられています。12月30日〜1月4日に発送、松の内までに届くよう手配。送り状に『ご挨拶に代えて』と一言添えるのが丁寧です。

訪問のマナーは?

事前連絡を入れ、10-12時か14-16時に訪問。コートは玄関前で脱ぎ、のしの表書きを相手に向け両手で差し出します。滞在は30分〜1時間以内に。

松の内を過ぎたら?

寒中見舞い(松の内明け〜立春)、余寒見舞い(立春〜2月末)として贈れます。表書きを『寒中御見舞』『余寒御見舞』に変えれば、品物はそのままでOK。

お返しは必要?

基本不要。お年賀は挨拶なのでお返しを求めるものではありません。次回訪問時にこちらからお年賀を持参する形で自然に。子どもにはお年玉で返すのもスマート。

ビジネスのお年賀は?

1月4日〜7日の訪問が標準、3,000〜5,000円の菓子折り・日本酒が定番。のしは『御年賀』、下段に会社名と代表者名。勤務先の規定を確認してから動きましょう。

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