監修・編集

本記事は、国内最大級のギフトモールを運営する株式会社ギフトモール傘下のお祝いプラットフォーム「Anny」編集部が、ビジネスマナー講師・企業の人事部・送別会を企画する幹事経験者への取材をもとに執筆・監修しています。餞別の相場・のしの書き方・場面別の贈り物選びについては、実際にAnnyで送別ギフトを購入されたお客様の声も取り入れています。

この記事でわかること

餞別とは、旅立つ人へ感謝と応援を込めて贈る金品のこと。転勤・退職・引越し・留学など、新しい場所へ向かう節目で用意します。

聞きたいことから読むページを選ぶ

餞別の疑問は、だいたい四つに分かれます。いま手が止まっているのがどれかを選んでください。それぞれ専用のページに、必要な深さまで書いてあります。

いま知りたいこと読むページ
そもそも餞別とは何か。送別品・餞別品・寸志との違い。読み方と表記餞別とは(意味・由来・贈る相手)
いくら包むか。相手別・場面別・連名の目安と、避ける金額餞別の相場【出典つき】
どの封筒を使うか。表書き・名前・金額・お札の入れ方のし袋・封筒の書き方
いただいた側の作法。返すか返さないか、お礼の伝え方餞別のお返し

幹事として送別会そのものを回すなら、このページを上から読み進めてください。集金の段取りから当日の進行、挨拶の言葉まで並べています。

送別会・餞別の由来

餞別の「餞」は「はなむけ」と読み、旅立つ人の馬の鼻を目的地の方向に向けて送り出す「馬の鼻向け」という故事が語源。平安時代から伝わる言葉で、当時は旅が危険を伴うものだったため、無事を祈る気持ちを金品に込めて贈る習慣が生まれました。

江戸時代に入って庶民にも広がり、明治以降は会社員の転勤・退職という現代的な場面でも使われるようになりました。現代の餞別は「これまでの感謝」と「新しい場所での活躍への応援」という二つのメッセージを込めるのが基本。単なる贈り物ではなく、関係の節目を祝う儀礼としての性格が残っています。

餞別を贈る場面と相場

餞別の金額は、相手との関係と、個人で渡すか連名で渡すかで変わります。同じ相手でも「転勤」と「定年退職」では予算が違うのが一般的。

個人で渡す目安は、同僚へ3,000〜10,000円、上司へ5,000〜20,000円(リンベルのマナー解説)。退職の種類で分けると、転勤・一般的な退職は3,000〜5,000円、定年退職は5,000〜30,000円、引越し・留学は1,000〜30,000円が目安です(阪急百貨店)。部署やチームの連名なら、ひとりあたり300〜5,000円程度が場面別の目安(阪急百貨店)。ここに挙げた金額はすべて百貨店・ギフト会社のマナー解説を出典としています。

金額より大切なのは気持ち。ただ、あまりに低すぎると「形だけ」と受け取られ、高すぎると相手に気を遣わせます。相手の立場と関係の近さに見合った、幅の真ん中あたりを選ぶのが無難です。

百貨店・ギフト会社のマナー解説を出典にした相場の詳細(相手別・場面別・個人/連名、出典URLつき)はこちら →

のし紙の基本ルール

餞別ののしは「紅白蝶結び(花結び)」の水引を使います。「何度あってもおめでたいこと」に使う水引で、転勤も退職も引越しも留学も、繰り返しあっていいものとして蝶結びが選ばれます。

場面表書きの選択肢
一般的な餞別(同僚・部下・友人)御餞別・餞別
目上の方(上司・恩師)御礼・感謝・御贐(おんはなむけ)
昇進を伴う異動・栄転御栄転御祝・御昇進御祝
転勤(同格)御転勤御祝・餞別
退職(定年を含む)御退職御祝・御定年御祝
引越し御引越御祝・御新居御祝
留学・海外赴任御餞別・御贐・祈御健闘
寿退社御結婚御祝・御餞別

下段には贈り主のフルネームを書くか、部署一同で贈る場合は『〇〇部一同』『〇〇課一同』と連名。5人以下なら全員の名前を書いても問題ありません。

目上の方に餞別を贈るときの注意

餞別は本来、目上の者が目下の者に贈るもの、という語源のルールがあります。上司や恩師に「御餞別」と書いて贈るのは、厳密にはマナー違反とされることも。

目上の方には、表書きを『御礼』『感謝』『御贐(おんはなむけ)』に変えるのが丁寧です。栄転や昇進を伴う異動なら『御栄転御祝』『御昇進御祝』を選べば失礼になりません。

現金も避けた方が無難。上司や目上の方には、カタログギフト・お酒・名入れの万年筆など品物で贈るのが好印象。部下一同でまとめて贈る場合は『感謝の品です、みんなで選びました』と添えると、気持ちがしっかり伝わります。

送別会・餞別のギフト選びは、Annyで

転勤・退職・引越し・留学。場面別の定番ギフトから、相手の好みに合わせた特別な一品まで、お祝いの専門モールAnnyでまとめて選べます。

Annyでギフトを探す

転勤・異動の餞別におすすめのギフト

転勤・異動で旅立つ方に贈るなら、新しい勤務地で「今日から使える」実用品が喜ばれます。荷物が増えるタイミングなので、コンパクトで軽量なものを選ぶのが思いやり。

退職・定年の餞別におすすめのギフト

退職・定年の方に贈るなら、「第二の人生を楽しむ」ためのギフトを。長年の労いと、これから始まる新しい時間への応援、両方を込めます。

引越し・新生活の餞別

友人や同僚が引越す場合の餞別は、新居で使える実用品が喜ばれます。引越し前の受け渡しなら荷造りの邪魔にならないようコンパクトに、引越し後なら新居に映えるアイテムを。

家具・家電など大型品は本人が好みのものを選びたいケースが多いので、サプライズより相談ベースで決めるのが無難。「引越し祝いに何がいい?」と直接聞くのも、失敗しない賢い選択です。

留学・海外赴任の餞別

海外に旅立つ方への餞別は、「現地で懐かしく感じる日本らしいもの」と「海外で実用的なもの」の二つの方向があります。荷物制限があるので、軽量・コンパクト・消耗品の原則を忘れずに。

避けるべきNGギフト

餞別にふさわしくない品物は、縁起の悪い意味合いを持つものが中心。気持ちはあっても、選んだものでマナー違反になると残念なので、避けるアイテムを把握しておきましょう。

厳密なマナーは相手と関係性で変わります。親しい同僚なら気にしないケースも多く、目上の方や格式ある場面ほど慎重に選ぶ、という原則を押さえておけば大きな失敗は避けられます。

部署一同で贈るときの段取り

職場の送別会では、部署一同でまとめて餞別を贈るのが最も多いパターン。幹事になったら、以下の手順で進めるとスムーズです。

  1. 金額の設定:一人あたり1,000〜3,000円が集めやすい。役職で差をつけるかは事前に相談
  2. 集金の段取り:ポチ袋を用意して、集金期限を明記。集金担当は幹事が責任を持つ
  3. ギフトの決定:本人の好みを知っている人に相談し、カタログギフト・花束・記念品などを選定
  4. 寄せ書き:色紙かメッセージカードを回覧。一人一言で温かみが出る
  5. 贈呈の段取り:送別会の締めか、最終出社日のタイミングを事前に決めておく
  6. 代表者の挨拶:部署のリーダーか幹事が、1〜2分で気持ちを伝える

集金で注意したいのは「サプライズ性の確保」と「金銭トラブルの回避」。本人に内緒で進める一方、金額と用途を明確にして、余ったお金の扱いも事前に決めておくこと。

送別会の進行と挨拶

送別会自体の進行も押さえておきたいポイント。特に幹事や挨拶を任された人は、事前の準備が評価を左右します。

会の流れの基本形:乾杯 → 食事と歓談 → 主役への質問コーナー or エピソード紹介 → 餞別の贈呈 → 主役の挨拶 → 締めの挨拶。所要時間は2〜3時間が標準。コース料理を選ぶ場合は3時間のコースが基本、立食なら2時間が目安です。

挨拶では忌み言葉を避けます。「別れる」「切れる」「終わる」「戻る」「繰り返す」などはNG。代わりに「新しい舞台」「ここでの思い出」「これからの活躍」など、前向きな表現を使いましょう。1〜2分の短めにまとめ、具体的なエピソードを一つ入れると、ありきたりにならず心に残る挨拶になります。

メッセージカード文例

贈り物に添えるメッセージは、定型文より一言でも自分の言葉を入れるのが鉄則。場面別に使える文例をご紹介します。

同僚の転勤に(3〜4行):「〇〇さん、長い間ありがとうございました。一緒に取り組んだあのプロジェクトは、私にとってかけがえのない経験です。新しい職場でも〇〇さんらしい仕事ぶりを発揮されること、心から祈っています。また東京に戻ってきたら、ぜひ一緒に飲みましょう。」

上司の定年退職に(4〜5行):「〇〇部長、長年本当にお疲れさまでした。部長から教わった『人を動かすには、まず自分が動く』という言葉は、今も私の胸に残っています。これからはご夫婦でゆっくりとした時間を過ごしていただき、ぜひ旅先から近況をお聞かせください。いつまでもお元気で。」

友人の海外赴任に(3〜4行):「新しい挑戦、応援しています。時差があってもLINEは届くので、落ち着いたら写真を送ってください。現地の生活が落ち着いたら遊びに行かせてもらうね。体だけは大事に、でも存分に楽しんで。」

現代の送別・餞別トレンド

送別会と餞別のスタイルも、この10年で変化してきました。コロナ禍を経て定着した新しい慣習も増えています。

どのスタイルを選ぶかは、相手の年代や関係性によります。50代以上の上司には伝統的な現金包み+花束、20〜30代の同僚にはカタログギフトやオンラインギフトカード、海外赴任の友人には郵送しやすい体験ギフト、と使い分けるのが現代の定番になりつつあります。

Annyの予約データから見る送別シーンの過ごし方

送別会そのものの場所選びも、気持ちが伝わるかどうかを左右します。Annyで予約される送別会のレストラン・個室プランを見ると、以下のような傾向があります。

東京エリアでは、ホテルの個室レストランが人気。格式ある空間で、上司の定年退職や栄転の送別会に使われる頻度が高い。予算は一人8,000〜15,000円が目安で、コース料理と個室利用料込み。大阪エリアでは、和食の個室が多く選ばれ、一人5,000〜10,000円あたりが目安になります。

記念写真の撮影、花束の持ち込み、ケーキカットのサプライズ演出など、お店に事前相談しておくと一気に特別感が増します。送別会は本人が主役の最後の機会。予約時に「送別会で使います」と伝えるだけで、スタッフが気の利いたサービスを用意してくれる店がほとんどです。

よくある質問(FAQ)

Q. 送別会の贈り物はいつ渡すのが正解?

送別会当日の締めの挨拶の前が定番。当日会えない場合は最終出社日までに手渡し、どうしても都合がつかなければ新しい勤務地・住所に郵送します。辞令が出てから1〜2週間以内が理想のタイミング。

Q. 餞別に現金を入れるのはマナー違反?

同格・目下の相手なら問題ありません。新天地で必要なものを自分で買ってもらえるメリットも。ただ、目上の方に現金は避け、カタログギフトや品物で贈るのが丁寧です。

Q. 上司への餞別に『御餞別』と書いていい?

厳密にはNG。餞別は目下に贈るものとされるため、目上には『御礼』『感謝』『御贐』『御栄転御祝』などを選ぶのが丁寧です。同じ気持ちでも、言葉選びで印象が変わります。

Q. 部署一同の集金は役職で差をつける?

原則は同額が平等ですが、役職者が少し多めに出すケースもあります。事前に「一律2,000円でお願いします」と伝えるのが揉めない方法。上司が多めに負担したい場合は、幹事経由で個別に加算してもらう方法も。

Q. 退職祝いと寿退社の贈り物は別にすべき?

兼ねても大丈夫。その場合は表書きを『御結婚御祝』または『御餞別』のどちらかにして、相手が結婚で退職することを前向きに祝う内容にします。金額は通常の餞別より少し高めに設定するのが一般的です。

Q. 留学する友人の餞別、現地で使える電化製品はあり?

変換プラグ・ユニバーサル電源タップ・ポータブルWi-Fiは喜ばれる実用品。逆に電圧の違いで使えないドライヤー・炊飯器などは避けたほうが無難。購入前に渡航先の電圧を確認しましょう。

Q. オンライン送別会でもギフトは必要?

必要です。むしろ直接会えないからこそ、ギフトで気持ちを伝える意味が大きくなります。配送で届く日を事前に相手に伝えておき、オンライン会の中で開封してもらう演出も盛り上がります。

Q. 餞別のお返しは必要?

基本的には不要とされますが、高額(10,000円以上)の餞別をいただいた場合は、新生活が落ち着いた後にお礼状+1/3〜半額程度のお返しを送るのが丁寧。異動先・転居先のご当地の銘菓を贈るのが定番です。

Q. 幹事として失敗しないコツは?

早め早めの段取り。日程の決定・会場の予約・集金・ギフト選定・寄せ書き作成まで、最低でも2週間前には動き出すと余裕が生まれます。本人に内緒で進めるサプライズ要素も、段取りに余裕があるほど成功率が上がります。

Q. 家族ぐるみの友人の引越しの餞別は?

家族全員で使えるカタログギフト・グルメギフト・お食事券がおすすめ。お子さんがいる場合は、お子さん向けの絵本や玩具を別途添えると、家族全員で喜んでもらえます。

Q. 取引先が退職する場合の餞別は?

会社として贈るのか個人として贈るのかで変わります。会社としてならカタログギフト・お酒・銘菓が定番。個人としてなら相手の好みに合わせた品物を選びます。金額は相手の立場と関係の近さに見合った範囲にとどめ、表書きは『御礼』『御退職御祝』が無難です。

Q. 送別会に出席できない場合、後日贈るのは失礼?

失礼にあたりません。事前に『当日出席できず申し訳ありません』と連絡した上で、最終出社日までに直接渡すか、新住所に郵送するのが丁寧。メッセージカードを添えて、会えなかった分の気持ちを言葉で補うと温かみが伝わります。

旅立つ人への感謝と応援、Annyのギフトで

転勤、退職、引越し、留学。どの場面にも合うギフトを、関係性と予算に合わせてひとつのカートで選べます。

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まとめ:餞別は「関係の節目」を祝うもの

餞別は単なる贈り物ではなく、「これまでの時間への感謝」と「これから始まる新しい時間への応援」を一つの品に込めたメッセージ。金額の大小より、相手のことを考えて選んだかどうかが伝わるかどうかを決めます。

のしの書き方、相場、贈るタイミング。細かいマナーは大事ですが、それより大切なのは「あなたとの時間が特別だった」という気持ちをどう形にするか。高額である必要はなく、むしろ相手が新天地で使える・消費できる実用的なものが喜ばれるのが現代の傾向です。

送別会の夜、贈り物を渡す瞬間。主役が封を開けたときに浮かぶ表情が、あなたが選んだ品物と言葉の答え合わせ。旅立つ人の背中を優しく押す、そんな餞別を選んでください。